重要文化財としての旧本館 旧福島尋常中学校本館は、昭和52年(1977)6月、国の重要文化財に指定されました。 文化財として保存される価値は、明治期の代表的な洋風建築で、鹿鳴館風のすぐれた建物であるということです。
県立安積高等学校は、明治17年(1884)に創立され、明治19年の学校令によって、福島県の中心的な中等教育機関となりました。 それ以来、現在に至るまで一世紀をこえる教育のあゆみをつづけてきています。 この歴史博物館は、この教育のあゆみを、考えてみるところです。
明治のはじめ、安積歴史博物館の周辺は、大槻原とよぶ未開拓の野原でした。 明治6年(1873)、この時の福島典事中條政恒が、阿部茂兵衛ら25人の郡山町の代表的な商人たちと開成社をつくって、原野に鍬を入れたのが、安積開拓のはじまりです。 「開成」というよび名は、中條政恒の座右銘である「開物成務」からとったといわれます。
玄関ポーチは、八角の柱を八角形に配置した腰屋根をつけ、1・2階とも柱の上の方に飾り坂と装飾小壁を入れて、軒蛇腹がついています。 各部の各教室は、ほとんど同じ仕上げで、壁は巾木を廻らして漆喰塗り、廊下は腰羽目板張り、天井は、小巾板と巾広の板を交互に数枚ずつ張ってあります。 講堂のの天井には、ローソク用のシャンデリアが2つとりつけられてあります。 建物の基礎は、安山岩の切石積みで、正面玄関は八角形の板…